悪党

【In this case, or who the villain here?】


11日午前8時35分ごろ、K市K区M町、S第7団地の住民から「男性が刺されている」と通報があった。
駆け付けた警察署員が、73号棟1階の通路で背中から血を流して倒れている男性を発見。
「犯人はヤス」の言葉を残した。
男性は2階に住むLさん(32)で、約30分後に搬送先の病院で死亡。
署員が調査を進めたところ、この棟の5階に住む無職の男Y(76)が「わしがやった」と供述。
台所に血のついた包丁があったため、同署は******人未遂の疑いで現行犯逮捕。
容疑を******人に切り替えて調べる。
同署などによると、男はLさんを蹴るなど暴行を加えた後、包丁(刃渡り16.5センチ)で背中を繰り返し刺したという。
男は動機について「何も知らない」などと供述している。

「あなたはすごい悪党ですね」

死神、Navy(ネイビー)は死者に向かって呟いた。

「そうかい?死神のあんたよりかはマシだと思うがねぇ」

死者…Lさんはガハハと豪快に笑う。

「だってそうでしょう。あなたは罪の無い人間に罪を着せて死んだんですから」

「その俺の命を断ち切ったのはあんただろう?」

「ええ、残念ながら鬼籍にあなたの名前が載ってましたんで」

「それにしてもYは何故「わしがやった」と供述したんだろうな?」

「Lさん…あなたが脅迫したんでしょう?」

「さてどうだったかな…」

「とぼけないでくださいよ。わざわざ血のついた包丁までYさんの台所に設置したのは他でもないあなたじゃないですか」

「ふふっ」

「何がおかしいんです?あなたは一体誰を…何故本当の犯人をかばったんですか?」

「簡単なことさ。俺も脅迫されていたからね」

「一体、誰に」

「裏の世界の住人…とでも表現すればいいかな」

「ああ、ヤク」

「おっとそれ以上は言わない方がいいぜ。なんせあいつら死神でも消せるからな」

「そりゃ物騒だ。自重しよう」

「なあ、この場合一体誰が悪党なんだろうな?」

死者は何処かぼんやりした視線で死神のNavyを見つめる。
Navyはしばらく空を仰いだ後、

「死神じゃないですかね?」

と答えた。


END.


09/11 18:43

この記事を 編集・削除

[公開] [「Navy」]

コメント(0件)

まだありません

文字サイズ+2 文字サイズ-2 アンダーライン 取り消し線 文字色[カラーパレット] 絵文字入力 リンクタグ

name:
message:

トラックバック(0件)

まだありません


Sponsor

Menu

WriterProfile

Juggler-R

Category

Search

rss
rss2

QRコード