小説

この物語はフィクションですから

*この物語はフィクションです。

「では、早速その軽自動車の持ち主を探しましょう。」
上村は手帳を閉じると、立ち上がった。
「俺達も行こう。」
俺も立ち上がる。
「駄目です。ここから先は警察の仕事ですので。」
上村は制止する。
「しかし…!」
マサはなおも食いつこうとしたが、
「駄目だ、と言った筈だ。」
北川の冷たい声が事務所に響く。
「それが警察という組織なんですよ。」
上村はそう言い残すと、北川と共に事務所を去った。
「くそっ。」
マサは苛々して椅子に座る。
「仕方無いよ。あくまで上村さん達が依頼したのは『手掛かりか犯人を見つける事』だ。
犯人を捕まえてくれとは言ってない。」
「だけど、キョウはそれで納得いくのかよ?」
マサは俺の胸倉を掴むと、怒鳴りつける。
「フン、確かに警察のやり方は気に入らない。」
「だろ?」
マサはゆっくり手を離す。
「だから、さっき俺が説明した、車のナンバープレートで持ち主の住所や氏名が分かる方法を使って探してみよう。」
「えっ。それってまさか。」
「本来ならこれは人としてやってはいけない事であり、個人情報がモロバレなんで見つかったら訴えられる可能性もあります。
なので良い子悪い子普通の子は絶対に真似したらいけません。
あくまで知識として留めておいて下さい。
なお、実際に真似してる馬鹿者を発見したら、死なない程度にしばき倒してやって下さい。」
「キョウ、だからさっきから誰に言ってんの?」


08/09 10:45

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車のナンバーで、持ち主の住所・氏名を簡単に知るテクニック

*この物語はフィクションです。

「車のナンバーが分かれば、住所・氏名を簡単に知る事が出来ます。」
上村はニコニコ笑いながら言う。
俺は説明する。
「方法は簡単だ。
最寄りの運輸省陸運支局(通称、陸運事務所)に行き、『登録事項等証明書』を入手するだけ。
そこには、車の所有者の住所・氏名・車の形式・種別・用途等が記入されている。
まぁ、内容的には自動車検査証(通称、車検証)とほぼ同じだな。
申請方法としては、所定の申請用紙(1枚25円)に覚えてきたナンバーと自分の住所・氏名を記入してからハンコを押すだけだ。
ちなみにその際、自動車検査登録用紙(300円分)を窓口で購入し、申請用紙に貼り付けする事を忘れないように注意しよう。
窓口に申請してからおよそ30分位で『登録事項等証明書』が入手出来ます。
尚、対象となる車の地域は限定されていないので、東京でも大阪ナンバーの車の証明書を入手する事が出来る。
以上だ。」
マサは俺の説明を聞いてあんぐりと口を開けている。
「一体そんな知識を何処で手に入れたんだ?」
「簡単な事だ。アンダーグラウンドな裏サイト等でたまたま見つけたんで、知識として覚えていたに過ぎないよ。
まぁ、要は自分で検索しろ。
見つかりにくいがな。」
俺はクックッと悪人チックに笑った。


08/08 18:58

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Number plate.

*この物語はフィクションです。

マサはメモに覚えてる車のナンバーを書く。
「車のナンバーなんかで大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ。」
上村は丁寧にマサのメモした番号を手帳に書き写している。
「マサ、本気で車のナンバーなんか手掛かりにならないと思ってるなら、豆腐の角で頭をぶつけてこい。少しは賢くなるんじゃないか?」
俺はマサに言う。
「うわ、ひでぇ毒舌。」
マサは涙目だ。
「あのなぁ、マサ。車のナンバープレートから持ち主の住所や氏名を知る事が出来るんだぞ。」
「そうなん?」
「ああ。その方法を説明するが、良い子も悪い子も決して悪用してはいけないぞ。」
「キョウ、お前誰に言ってんの?」


08/08 17:50

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車のナンバー

*この物語はフィクションです。

やがて上村と北川が探偵事務所にやって来た。
ユウとマサはこれまでの一部始終を話す。
「つまり、そのサラリーマンの男は軽自動車に乗って逃げたのですね。」
上村は熱心に手帳にメモしながらマサに訊く。
「あぁ、すまん。全力で追い掛けたが、逃げられた。」
「そのサラリーマンの男に見覚えはありましたか?」
「いや、初対面だったし、これといった特徴の無い普通の男だった。」
「困りましたねぇ。他に手掛かりは無いんでしょうか。」
上村は心底困った表情を浮かべて言う。
「手掛かりと言っても車のナンバー位しか覚えてないよ。」
マサがボソッと呟いた瞬間、皆は一斉にマサの方に視線を向ける。
「え、何。何か不味い事言った?」
マサは狼狽える。
そんなマサにキョウは言った。
「阿呆か。それ十分大きな手掛かりだ。
忘れないようにすぐにナンバーをこのメモに書けよ。」


08/08 15:11

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不自然な沈黙

*この物語はフィクションです。

折角スーパーの近くまで来たのだからと思い、醤油を買って事務所へ帰った。
「「只今。」」
若干疲れた顔で2人は言う。
キョウは立ち上がり、尋ねる。
「大丈夫か?怪我は無いか?」
「大丈夫。」
ユウは弱々しく微笑ってみせる。
「キョウ、実は。」
マサはさっきの出来事を話そうとキョウに呼び掛ける。
「知ってる。ユウから電話で聞いた。
警察にも連絡済みだ。
もうすぐ上村さんと北川さんの2人がココに来るよ。」
「そ、か。ゴメン、犯人には逃げられた。」
「うん、でも何か手掛かりが見つかるかもしれない。
何もしないより何かした方が確率は多少上がるからね。」
不自然な沈黙が続く。
困惑と疲労と安堵。
3つの想いが事務所中に広がってこの不自然な沈黙を作り出していた。


08/07 22:11

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軽自動車から

*この物語はフィクションです。

全力で走った。
不自然なタイヤ痕。
何処にでも走ってる様な軽自動車が停まっている。
マサは軽自動車に乗ったサラリーマンの男に怒鳴りつける。
「オイ、待てコラァ!」
軽自動車の窓は丁度開いている。
サラリーマンの男はニヤァと薄っぺらな笑いを浮かべてマサに尋ねる。
「女の首は切れたか?」
瞬間。
頭に血が上った。
「て、めぇっ。一歩間違ってたら死んでたんだぞ!」
「失敗、か。」
サラリーマンの男はそう言うなり車を発進させる。
マサは後を追ったが、人間の足では車に追いつくのは不可能。
すぐに車は跡形も無く走り去った。
マサはとある数字を頭に叩き込み、ユウの元へ引き返した。


08/07 19:34

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ただ者じゃない

*この物語はフィクションです。

腰が、抜けた。
ユウは近くのベンチに腰掛けると、キョウに電話する。
警察に連絡しても、相手にされないと思ったから。
キョウに連絡し、事情を話し、警官である上村や北川に言った方が効率がいいとユウは判断した。
キョウにひととおり事情を話して通話を終えると、ドッと疲れが来た。
一歩間違ってたら自分は死んでいた。
文字通り、首が飛ぶ所だったのだ。
マサの助言に救われた。
助言が無かったらと考えるだけで寒気がした。
「見えなかった。」
独り呟く。
ユウには特殊な力がある。
人間の感情がオーラの様に見える。
悲しければ青く、怒っていれば赤く…といった具合にだ。
しかし、あのサラリーマンの感情のオーラは見えなかった。
何も見えなかったのだ。
「ただ者じゃない。」
ユウはしばらくベンチの上で震えていた。


08/07 18:28

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切れた

*この物語はフィクションです。

車が急発進する凄まじい音と共に、ビィィンと空気が鳴る。
木の枝が激しく揺れると地面に落ち、公園の外に引きずられて止まった。
気付くとネックレスをかけていた枝が根元からスッパリと切り落とされた様に丸い切口を見せている。
真珠はバラバラになり、至るところに散らばっている。
思考が止まった。
何が起きたのか頭がついていかない。
ただ、ユウがあの時ネックレスを外して無かったら、ユウの首はスッパリ切れていただろう。
ふと我に帰ったマサは、ユウに警察に電話しろと言い残し、慌ててさっき音のした方へ向かう。
首切り殺人事件。
さっきまでキョウ達と話していた事が思い浮かぶ。
手掛かりを、見つけたかもしれない。


08/07 15:00

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Necklace.

*この物語はフィクションです。

「協力して欲しい事って何ですか?」
ユウはサラリーマンに訊く。
「大したお手間は取らせません。これを…このネックレスをつけて下さい。」
サラリーマンはそっと真珠のネックレスを取り出す。
マサはサラリーマンの男を不審そうな目で睨んでいる。
「はぁ。いいですけど。」
サラリーマンからネックレスを受け取ると、身に付けてみる。
「これでいいんですか?」
「えぇ。それを付けたまま、10分間そこに立っていて下さい。」
「はぁ。」
サラリーマンの男は、言うなり姿を消した。
「一体何なのかしら。」
ユウは困った顔をしてマサに話を振る。
「どう。似合ってる?」
「全然似合わない。ユウ、今すぐネックレスを外した方がいい。」
マサは不機嫌顔でユウに言い放つ。
「もう。分かったわよ。」
ユウはムスッとむくれてネックレスを外し、近くの木の枝に引っ掛けた。
その瞬間。


08/06 23:50

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炎天下の中、ユウとマサ

*この物語はフィクションです。

太陽の日差しが眩しい。
毎日夏らしい天候が続いている。
「うだー。」
歩いて5分。
炎天下の中、既にマサはバテていた。
「あと少しでスーパーに着くから頑張って。」
暑さをものともせず、ユウは早足で歩く。
「毎日毎日あっちぃよな。」
滝の様な汗をタオルで拭きながらマサはユウに話しかける。
「そうね。今日のご飯は素麺にしようかしら。」
「ヒャッホーイ!大賛成っ。」
「フフフ。」
ユウはにっこり微笑んだ。
「あの、すいません。」
微笑ましいユウとマサの会話が、第3者によって突然中断される。
「はい?」
肩を軽く叩かれたユウは、振り向いた。
「私は、●×宝石店の販売員です。
少し、協力して頂きたい事があるのですが。」
ユウの背後には、背広姿の若いサラリーマンが立っていた。


08/06 23:26

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